色々第一弾

経済危機以前・以後では重点の大小はあれども、コストが競争力源泉の重要な一部である、というコトに変わりは無いと思います。Web 絡みの仕事を生業とする当社といたしましては、サーバの調達あるいは運用コストは、その「一部」に当たります。

当社では創業から現在に至るまで、FreeBSD を使用してきました。個人的には NetBSDOpenBSD (今の関心は DragonflyBSD )の方が好みなのですが、当時は預かり先確保の容易さから、という消極的な事由で FreeBSD を選択しました。あくまで個人的な感想ではありますが、BSD 系列は、理解と管理が容易であることが最大の利点である、と考えています。

ただ、昨今のサーバ市場を見渡しますと、Linux の寡占状態、と言っても過言ではありませんね。どうしてこうなってしまったのか? という議論は別の場所にお任せするとして、規模の経済在るところに優位性有り。AmazonEC2 を初めとして、大変魅力的な使い勝手や価格帯のサーバがズラっと並ぶような時代になってしまいました。こうなりますと、対岸の火事で済ます、という訳にも参りません。より高機能あるいは安価なサービスが提供できるようになるのであれば、私たちだけではなく、顧客にとってもメリットになりますから。

ですが、この Linux というのが私的には大問題でして、とにかく大の苦手であります。RedHat が出始めたころから触ってはいるのですが、どうにも馴染めないのです。しかし、現状を鑑みるに、こんな感覚的なコトではイカん。技術屋たる者、まずはドッグフードを食べるところから。日常環境から変えようということで、昨年の 5月末くらいから住み慣れた BSD村(PowerBookG4, MacOSX)を離れて、Linux都(転がっていた ThinkPad T23)に上京してきました。

最初の住まいは、Ubuntu 区。しかし、あまりの忙しなさに Debian(or Sidux) 市へ転居。しかし、街並み(ディレクトリ)の見通しが悪くて迷子になることしばしば。さりとて、RPM 党員が幅を効かす Fedora 区には、そもそも論として馴染めなさそうだったところへ、郊外の gentoo 市には BSD村の出身者が多いと聞きつけて転居。それなりに快適ではありましたが、小さな政府実践の最先端特区でもありましたので、行政サービスは必要最低限。生活は楽にはなりませんでした。

そんな折り、BSD村から一年ぶりに一通の便りが。

MacOSX は急に頭が白うなってしもうて、よう分からんようになってしもうたけど、あんたが村を離れてからちょっと経ったころに 久しぶりに OpenSolaris がやって来ての。ZFS を置いて行ったんよ。Linux には無い。便利になっちょった。言うて、若い人がボチボチとだけんど、戻って来てるんよ。サーバだけなら仮想化もあるんやし。無理せんと、都会が大変なら戻って来たらエエのよ」

正月も明けてしばらくして、私は Linux都会での生活に見切りをつけて、BSD村に戻ることにしました。冬も終わり、春を迎えて、現在はとても快適な生活を送ることができています。生活(設定)ぶりの方はまた次回に。

(続く?)